歯科医師と共に人々の「お口の健康」を守る医療専門職。それが歯科衛生士です。歯科衛生士は歯科助手とは異なり、診療の一部を担当したり、歯石除去、フッ素塗布、口腔ケアなどの高い専門性が求められる業務を担った、口腔のスペシャリストです。歯に対する健康志向の高まりと共に、いま歯科衛生士への関心と社会的ニーズは着実に広がりを見せています。
歯石の除去やむし歯を防ぐ薬の塗布
歯科診療のサポートをし、診療の一部も担います
歯磨きの指導やむし歯にならないための食生活習慣を指導します
歯科衛生士の勤務先となる歯科医療機関は全国におよそ68,000カ所あり(令和3年1月厚生労働省、医療施設動態調査による)求人倍率は20.7培(一般社団法人全国歯科衛生士教育協議会2020年調査による)となっています。
結婚や出産で一旦は離職しても、40%の方が非常勤として復職、再就職されています。子育てや介護との両立ができるのも歯科衛生士という仕事の魅力の一つに数えられます。
歯科医院だけでなく、訪問歯科やリハビリテーション病院、総合病院、企業や保健所などにも活躍の場があります。また休診日は日祝と平日1日のケースが多く、業務が深夜に及ぶことがないため、プライベートを充実させられるというメリットもあります。
国家資格であり一生続けられること、専門性の高い仕事であること、人や社会に貢献できることなどから、歯科衛生士の80%の方々が「やりがいがある」と答えています。(公益社団法人日本歯科衛生士会2017『平成27年歯科衛生士の勤務実態調査報告書』より)
歯科衛生士に必要な基礎力を身につけます。
人体の構造、機能から歯の役割、疾病まで幅広く学び、歯科医療に関する基本知識・技術とともに、医療人として倫理観・価値観、コミュニケーションについて学び、科学的思考の基盤や社会生活への理解を深めます。
学内での基礎実習では実際の歯科医療の現場で使用されている機器・材料を用いて、バキューム操作、器具の受け渡し、ライティングなど基本的な「診療補助」業務や、ミラーテクニック、口の中の歯肉状態確認などの「予防処置」業務を学びます。また歯ブラシの事やや歯磨剤について学び各種ブラッシング方法を習得する「歯科保健指導」業務を学び専門的支援についても学びます。
2年次では歯科臨床科目を学び、1年次に学んだことをベースに実践的な学びと学内実習を徹底し応用力を高め養います。
臨床実習への心構えだけでなく、臨床実習の前に行われる戴灯式では、博愛の灯をいただき、臨床実習に向け決意に満ちた凛々しい姿は、歯科衛生士の仕事に対する意識を高めその責任の重さを自覚します。
歯科医院や病院、歯科センターなど臨床実習に向けて、学内実習もさらに力を入れて習得を目指します。
3年次では、2年次の臨床実習からさらに、より高度な技術、対象者への配慮が行えるよう総合的に学びます。そして即戦力として活躍できる力を身に着けます。歯科医院ではさらに臨床現場の専門技術を学び、高齢者施設では、専門的口腔ケアの臨床から対象者への支援を学びます。幼稚園や保育園などの公衆衛生活動へ向けた学内で教育支援への取り組みも行います。
いよいよ国家試験合格に向けてもラストスパートです。2年次からコツコツ積み上げて学習してきた実力を3月の国家試験で発揮できるようさらにパワーアップします!